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うなぎ雑学








題名  「狂画水滸伝豪傑一百八人」 「十番続之内六」
年代  文政10年 (1827)頃~天保7年(1836)にかけて

絵師  国芳
版元  両国 加賀屋



享保年間に中国から伝わった「水滸伝」は当時の庶民感情にマッチして受け入れられ物語です。
訳本のほかにも錦絵では国芳も含め11人の浮世絵師が画いております。国芳は「通俗水滸伝豪傑百八人之一」という水滸伝の豪傑を描いた武者絵で有名になりました。そして水滸伝だけでも13ものシリーズを画いています。
この作品はその中の一つで「狂画水滸伝豪傑一百八人」の10枚続きのうちの6枚目となります。

この画の中央に描かれている「中箭虎 丁得孫 」(ちゅうせんこ てい とくそん)とは物語の中で
敵の夜襲を予想し草むらで身を潜めて待ち伏せして敵を撃退するのですが、その際に毒蛇に脚を噛まれてしまいそのまま死亡します。

「狂画」とは「滑稽」とか「戯絵」という意味で、百八人の豪傑を面白おかしく表現しています。
ですから
、看板には「江戸前」でなく「唐前」、「かばやき」ではなく「大蛇ばやき」と書いてあり、敵とばかりに大蛇を割いて蒲焼にしようとする様子を面白おかしく描いています。