「アオ」の色について

養殖ウナギには青色(ブルー)が存在しますので、天然ウナギでも存在しておかしくないのですが、東京市場で天然の「アオ」は緑色系統のウナギを主に指して呼んでいました。
(「目に青葉・・・」「青信号」なんかも全て緑系ですよね)

東京近郊では青色(ブルー)のウナギは捕れないのですが、「アオ」というウナギの呼び名は遠方のウナギが入荷する以前からありました。 また現在までのウナギの色分けには「ミドリ」と言う言葉がありません。ですから「緑色」系統を当然「アオ」と呼んでいたのがわかりますよね。 

また宮川曼魚氏は、「下り」が少し青色化するので江戸時代は「下りウナギ」を「アオ」と呼んだのかも知れないと書かれています。

しかし、昭和初期から戦後に掛けて東京市場で「アオ」と呼ぶ代表的なウナギには
「江戸前のアオ、トビアオ(沖上がり)」「柳川、矢部川のホシアオ、カスリ」がありますが、 「備州のアオ」(備前ハチハマのハチアオと青江のアオ)以外は全て「下り」では無い緑色系統のウナギを指して呼んでいました。


養殖鰻2
いろんな色の「クダリ」
クダリ
  「下り」の色について

次に「下りウナギ」の話なのですが、「下り」にもいくつかの種類があります。それから上で書きました、宮川曼魚氏の「下りが少し青色化する・・・」についてもう少し具体的に書きますと、「下り」には大まかに 「アオ」「サジとクロ」「ゴマ」「カニクイ(ゲイタ)」の4種類の「下り」に別けられていたそうです。

注意 ウナギの形や色分けは、両方の特徴を持った中間型が多いです
アオ 「アオ」の下り


「アオ」は、さらに緑が濃くなり青みも少し増し、側面は黄金色、腹は赤みが少しさします
サジ 「サジ」の下り


「サジ」は黒系統に青みが少しさし、側面は赤銅の金属色、腹は赤みがほんの少しさします
捜索中 「ゴマ」の下り



「ゴマ」は青茶色の金属色、側面は薄い黄金色、腹は赤みがほんの少しさします。「ゴマ」の黒点ははっきりと浮き出て残ります
カニクイ

「カニクイ」の下り


「カニクイ、ゲイタ」は銀化せず、あまり変らない。

今回は一番誤解されている色の「アオ」と言う呼び名についてですが・・・
左の写真は、今日(2月8日)に問屋さんに入荷した養殖ウナギです。 上から順に薄い青色(ブルー)から並べてみました。 私の経験ですと(たいした経験ではありませんが・・・)5月後半から入荷する「新仔」と呼ばれる物には、もっと青色や紺色のウナギも出回ります。

前のページの「天然うなぎの種類」(東京市場)で誤解をされそうですので、改めてこのページを追加させていただきます。

実は、東京市場と大阪など他の市場ではランク別けが違っていました。
例えば、同じ「アオ」でも東京と大阪ではランクが違います。大阪では一級品であった「アオ」も東京では二級品で扱われ、「サジ」「カスリ」「ホシ」「シロ」など「アオ」よりもランクの高いとされるウナギが居ました。 しかし、大阪の「アオ」と東京の「アオ」は同じウナギなのかと言うと、これまた怪しくなってきます。
とにかく色や呼び名がバラバラで、しかも同じ呼び名で実は違う色なんかも混ざってしまい、天然ウナギ自体が少なくなってしまった現在では統一するのは難しいです。
ですから、私のサイトでは「天然うなぎの種類」に(東京市場)とわざと書いています。 あくまでも、戦後の東京市場での呼び名を中心として書いていきますので、ご了承下さい
ウナギは水や底の色、または砂とか石などの住んでいる場所の変化で様々な色に変ります。

特に注意していただきたいのは、養殖ウナギの身質は「色」では判断できません。 また、同じ産地でも「池」ごとに色も違い味も違います。 天然うなぎでも「色」+「産地名」により、始めてランク別けが成立していましたので「これは○色だから、上物だ」とは簡単には言えません。
『アオ』と『クダリ』
養殖鰻3
養殖鰻2
養殖鰻1
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うな繁
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